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【Exhibition】竹内公太 “Re:手の目"|SNOW Contemporary(XYZ collective)


「手の目」習作 (Source:SNOW Contemporaryプレスリリース)

flickrとかInstagramとか、写真やネットで見た気になってんじゃねーぞ!

そんなメッセージを投げかけられているようでハッとさせられたのは、

竹内公太の個展「Re:手の目」でのことだ。

竹内氏は同会場で2012年にも”竹内公太個展「公然の秘密」”を行っている。

指差し作業員「ふくいちライブカメラを指差す」映像 24min50sec (Source:SNOW Contemporaryプレスリリース)

福島第一原発の事故後話題になった「指さし作業員」。

原発敷地内の「ふくいちライブカメラ」前に真っ白な防護服姿の作業員が現れ、カメラを指さす。

NYの芸術家ヴィト・アコンチの「Centers」という作品のオマージュだと言われるこの表現をテーマにした個展だ。

今回の展示でも作品を前にした観賞者は不思議な感覚を持つだろう。

キャンバスに描かれた風景写真の前に「手」が設置されており、

光の反射でキャンバスにはその「手」の影が落ちる。

しばらく作品の前に立っていると、主観映像を見ているような不思議な感覚になる。

自分があたかも描かれた風景の中にいるかのような錯覚をさせ、同時にその錯覚を認識させる。

作者の鋭い洞察力を感じさせる作品だった。

個展の説明には以下のような一文が記されていた。

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モニター付きの携帯機器を持ってうろうろ徘徊する人はさながら「手の目」のようです。

手を使って見えないものを見る装置は、目の機能を一部手に移す、触覚的な装置です。

レンズやモニターを通して世界を見るのは、明るい昼間に懐中電灯を使うような、

盲目的なふるまいかもしれません。

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竹内公太 - アーティストステートメント(プレスリリースより一部抜粋)

「手の目」とは、座頭姿で目が顔でなく両手についているあの妖怪だ。

水木しげる先生の作品にもしばしば登場する。

”触覚的な視線”をテーマにしているという今回の個展では、

作品を通して「鑑賞者の視線に介入する」ことを試みている。

実際には再開発でもう見られない風景もあるそうだが、

油彩でキャンバスに描かれた現場に行ってみたらまた違う観賞ができたのかもしれない。

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竹内公太 “Re:手の目"

会期:2015 年 3 月 7 日(土) ‒ 22 日(日) 13:00 ‒ 20:00 *月曜休廊

会場:SNOW Contemporary(XYZ collective) /東京都世田谷区弦巻 2-30-20 1F

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竹内公太 http://kota-takeuchi.net/

SNOW Contemporary(XYZ collective) http://snowcontemporary.com/

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